
常福寺の山号は南城山(なぎさん)、真言宗智山派のお寺です。
延応元年(1239年)に湛導和尚が開山したと伝えられています。
ご本尊は「不動明王」。
火災により衰退していた寺を寛永二年(1625年)に再興したのが、
江戸深川の弥勒寺の宥鑁上人(ゆうばんしょうにん)で、
寛永三年に弥勒寺にあった不動明王をここに移して本尊としました。
この宥鑁上人は成田山新勝寺の中興の祖としても知られています。

手水盤には天明八年(1788年)と刻まれています。


仁王門には立派な仁王様がおられます。
これほど迫力のある表情はめったにお目にかかれません。

しもふさ七福神の大黒天です。
笑い声が聞こえそうなお顔です。


本堂正面の「南城山」の掲額を囲みこむように極彩色の龍が配されています。

何かストーリーが浮かんでくるような絵です。



色あせてはいますが天女の扁額と、天井には墨絵の龍が描かれています。


朱塗りの本堂は見事な彫刻で飾られています。
この本堂は享保十二年(1727年)に再建されたもので、
平成22年に大改修が行われました。

本堂の右手にある天満宮。

この仏様は天和二年(1682年)の作です。
この年には江戸でいわゆる「八百屋お七の大火」がありました。

仁王門の右奥にある墓石群。
明暦、寛政などの年号が読めます。



境内の左手には立派な鐘楼があります。



山門に戻って上を見上げると、ここにも天女が描かれていました。
このお寺と天女との因縁はどんなものなのでしょう。
お釈迦さまが亡くなられた時、空から天女たちの歌声と音楽が聞こえてきたという
言い伝えがあることと、関連があるのでしょうか?

白山神社。

山門脇にポツンとある石の祠には嘉永五年(1852年)と記されていました。
この年はサグラダ・ファミリアで知られる建築家のガウディが生まれた年です。
日本では後の明治天皇がお生まれになっています。


すっきりした境内に、初秋の風が吹いています。

※ 常福寺 成田市名木953
JR下総神埼駅から徒歩約45分
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成田山に參詣するのに半日以上かかるのは大変ですね。
新しく醫王殿が完成して、新勝寺も少しずつ変わってきています。
涼しくなったら是非おいでください。