
295号線を空港に向って走ると、高速の入り口近くにチラリと神社らしきものが見えます。
モダンな建物の「大山神社」です。

立派な石の鳥居は昭和56年に建てられたものです。

大山神社は貞観二年(860年)に創建され、その後焼失したものの
万治二年(1699年)に再建されました。
昭和46年に東関東高速道の空港線工事のため移転となり、
この社殿は昭和47年に竣工しました。


狛犬の表情も何んとなく現代風?

この石灯籠は文化五年(1808年)のもので、境内では年代を感じさせる
数少ないものの一つです。
文化五年は、間宮林蔵が間宮海峡を発見した年です。

境内の右端に並ぶ「愛宕神社」「疱瘡神社」「子安神社」「天神神社」「熊野神社」。
大正3年に合祀されたものです。
石灯籠とともに、旧神社から移設されたようです。

手水盤には安永八年(1779年)と刻まれています。
石灯籠とこの手水盤が歴史を感じさせてくれます。


社殿はコンクリート製で、天窓がついていたりして、およそ神社とは思えない造りです。


厚いガラス戸に仕切られて、中は良く見えません。
奥に見えているのが本殿なのでしょうか?
ご祭神は「高産靈命(たかみむすびのかみ)」です。
この神様は「創造」を司る神様です。

30坪程度の境内には数本の木が植えられています。
これは平安枝垂桜です。

一番大きな木がこのシイノキです。

鳥居の直ぐ下は高速の空港道料金所です。
相当の高低差がありますので、車の音はほとんど聞こえません。

料金所の向こうは「ゲートウェイ・ホテル」です。

石灯籠の先にチラッと見えるのが「成田ビューホテル」。
空港の開港前から営業している大型ホテルです。

社殿の先に見えるのが「ヒルトンホテル」。

鳥居越しに見えるのは「エクセルホテル・東急」です。
ここは大型ホテル銀座の真っただ中です。

大山神社の周辺には人家はありません。
ここも空港建設の影響で、住民との絆が切られてしまったようです。
らしからぬ社殿は、狭い土地を有効に利用する知恵だけではなく、
開発に追い立てられる氏子の抵抗のような気もします。

※ 「大山神社」 成田市大山1-1
JR成田駅よりJRバス三里塚行き、八日市場行きで
法華塚下車 徒歩約10分
車では東関東自動車道成田インターを出て直ぐ左折