1丁目から3丁目まであります。
この町には住民がいません。
人口はゼロなのです。
面積は27.3ヘクタールですから、市内の中心部にある町としては
とりたてて小さい町ではありません。
今回はこの赤坂を隅々まで歩いてみましょう。

出発点は近隣唯一の“デパート”、「ボンベルタ」です。
デパートと言うよりも、現在はショッピング・モールと言った方が良いかもしれません。
イオングループですが、現在は大きくイオンの看板が前面に出ています。

ボンベルタには2つの別棟がありますが、本館以上に集客に難があるようで、
いつも閑散としています。
本館からのコンコースは子供たちにとって絶好の自転車乗り場です。

駐車場から見る景色です。
中央に見えるのが成田郵便局(本局)、右側のストライプの建物は東京電力です。

通りに下りてきました。
成田郵便局は明治5年に開局し、仲町、田町と移転をした後、
昭和56年に現在地に移転してきました。
成田空港の第1、第2ターミナルに、それぞれ分室があります。
本局ですから窓口も広く、外国人、特に東南アジアの方が多く訪れています。

周りは手つかずの空き地です。
このあたりには古墳が点在しているので、開発がしにくいのでしょうか。

空き地の奥に進むと古墳が現れます。
公津原古墳群の中の「瓢塚古墳群・6号墳」です。
方墳で、直径は34メートル、高さ2メートルです。

向いにあるのは5号墳で、直径35メートル、高さ2メートルの方墳です。


この地区は主要な建物や施設を結ぶ遊歩道が張り巡らされています。
周辺の住宅地から道路を横断することなく、郵便局、ショッピングモール、図書館、
公民館、公園などに行くことができます。
道路をまたぐ橋の上から見える住宅地には、しゃれたお店が並んでいます。


遊歩道を進み、西口大通りに出ました。
市立図書館が見えます。
昭和59年の開館で、現在の所蔵図書は分館等を含めて55万冊、
平成25年度の総利用者数は約31万4千人、総貸出点数は約124万5千点です。
あいにく今日は休館日で、館内に人影は見えませんが、いつも大勢の方が利用しています。
私もこのブログを書くにあたっては、頻繁にお世話になっています。
図書館のある通りの向い側は1丁目、これまで歩いてきた所は2丁目です。

西口大通りは、JR成田駅西口からまっすぐ伸びた広い道路です。
並木の美しい通りの南側には銀行が並び、北側は図書館と公園です。

遊歩道から続く歩道橋を渡って「赤坂公園」に入ります。
6.8ヘクタールもある自然豊かな公園です。
子供の遊具もあり、市民の憩いの場になっています。


大きな池を迂回するように細く急な坂道が続きます。

突然視界が開けると、古墳が見えました。
ここは公津原古墳群の中の「船塚古墳群」になります。



公園を抜けて湯川方面に延びる広い通りに出ると、木造平屋の建物群が目に入ります。
「成田市保健福祉館」です。

急病診療所をはじめ、住民健診・乳幼児健診施設、在宅介護支援センター、
障害のある方たちの社会参加を計る授産施設、子育て支援施設等々
素晴らしい施設が整っています。
市外に住む住民にとって、この景色は地域格差を痛感させられます。

ボンベルタのある交差点まで戻ってきました。
消防署とNTTの建物が見えています。
NTTの鉄塔は市内の広い範囲から見えます。

交差点を挟んで消防署の向いには食品スーパーや大型書店、レストラン等の
商業施設になっています。
この商業施設や消防署のある一角が3丁目になります。
確かにこの町には人家がありません。
人が集まる施設が多くありますが、一戸建ての住宅やマンションは見当たりません。
人口ゼロという市役所の統計を見た時は疑問を感じましたが、
間違いなく住民はいないようです。
大型のドラッグストア


歩道橋を渡って消防署側に来ました。
こちら側にも大型のドラッグストアや自動車のディーラーが並び、生活感はありません。

突然サイレンが鳴り、消防署の前が騒がしくなりました。
救急車が出て行きます

消防車も出動です



人の住まない町から人の住む町へ、救急車と消防車が急ぎます。
赤坂消防署は成田市の南西部を管轄としています。
ニュータウンや美郷台、公津の杜等、人口の多い地区で、
管内の人口は市全体の50%にも上ります。
赤坂1丁目から2、3丁目と歩いてきました。
公共施設に大型商業施設、公園と古墳群・・・
ここは“住む”町ではなく、“集まる”町なのですね。
