
佐倉藩の中級武士の家を過ぎ、
しばらく行くと「上総の農家」が畑の向こうに見えます。



広い庭には竹馬や竹ぽっくり、独楽などの懐かしい遊び道具が用意されています。
最近の子供たちには新鮮な遊びでしょう。



名主クラスの家なので、納屋や機織り場などがあって、相当広い敷地です。

道端に庚申塚がありました。


成田安食バイパスをまたぐ橋を渡ります。
ここにも「網つり」がありました。

広場の先に能舞台が見えます。
大栄町の諏訪神社にあったものを参考にして造られたものです。


広場の奥に茶店がありました。
お茶とせんべい、きんつば、ラムネだけのメニューですが、
ちょっと歩き疲れた足には恰好の休憩場所です。



茶店を過ぎるとアップダウンのある坂道が続きます。
やがて、下総の農家、安房の農家が畑をはさんで建っているのが見えます。
江戸時代の農家を資料をもとに再現したものです。


散策路のあちこちに五穀豊穣や災難を避けるための藁人形があります。
木の枝に巻きつく蛇にはちょっとびっくりしました。

木々の間から田んぼが見えてきました。

水車小屋が現れました。

江戸時代末期の水車小屋を再現したそうで、結構複雑な構造です。
昔は田舎に行けばあちこちで見られた光景ですが、
今は観光施設や和風料理店のお飾りでしか見ることができなくなりました。

田んぼは谷戸の奥まで続いています。

メインストリートに戻り、お蕎麦屋さんに入りました。
昼時の短い時間ですが、実際にお蕎麦を食べることができます。
二階に上がって通りを眺めることもできます。
向いの店の前には籠が置いてあります。
駕籠かきはいませんから、これはお飾りですね。

休日ともなれば結構団体客がいて賑やかな通りですが、
平日の昼下がりは見学客もまばらで、静かでのんびりした昼下がりです。

出入り口の木戸の脇に明治初期の「書状集箱」を模したポストがありました。
実際に郵便局の集配があります。

正面の門はふだんは閉まっていますが、
タイムスリップの入り口としてはなかなか趣があります。
左側の木戸から入場します。
日常のしがらみから解放され、
森林浴をかねながら江戸時代に思いをはせるのも良いものです。
※房総のむら 印旛郡栄町龍角寺1028
JR成田線安食駅から龍角台車庫行きバス10分
「房総のむら」下車、徒歩3分
入場料 300円 学生150円 中学以下・65歳以上は無料
月曜・年末年始は休業